方向音痴な言説

地図・ナビゲーションにまつわる俗説を取り上げます

方向音痴な言説

全く地図を読めない人のための、独学地図読み上達講座

地図読み初心者が上達したければ、指導実績のある上級者に直接教えてもらうのが最も効率的です。指導実績のある上級者であれば、指導対象者の習熟度に応じた適切な課題を選び、上手に教えてくれるものです。しかし、身近にそんな人はなかなか見つからないの…

山岳誌『山と渓谷』、「地図を回す人は地図が読めない」という俗説を否定

当ブログでは、 地図を進行方向に合わせて回す人は、方向音痴で地図が読めない という俗説を否定する記事を何度か書いてきました。例えば、以下の記事がそうです。 地図を正置(整置)してみよう! 地図をクルクル回す人は、なぜバカにされるのか? 『所さん…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (6) − 新装版発売

関連過去記事 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (2) − 男脳・女脳テスト 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (3) − 男は狩りをしない 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (4)…

心的回転(メンタルローテーション)の日常例

当ブログには、「心的回転 日常例」ないしは類似のキーワード検索にて訪問してくる人がそこそこいます。この手のキーワードで検索してきたあなたは、心理学のレポートを書いている学生さんですね? 心的回転の日常例を挙げよとの課題を出されて大変でしょう…

男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(3)−八甲田山雪中行軍大量遭難死事件

関連過去記事 男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(1)−方角と距離に基づくナビゲーションはどうやるか 男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(2)−リングワンダリングの恐怖 1902年1月、日露戦争を想定した寒冷地軍事調査目的で雪中行軍し…

男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(2)−リングワンダリングの恐怖

関連過去記事 男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(1)−方角と距離に基づくナビゲーションはどうやるか フィールド上で視界が利かない時やこれといった特徴物がない時、まっすぐ進むことができずに円を描いて元の場所に戻ってしまうリングワンダリ…

男は方角と距離に基づいたナビゲーションが苦手(1)−方角と距離に基づくナビゲーションはどうやるか

私事になりますが、このところたて続けに「男は方角と距離に基づいたナビゲーションを得意とし、目印に頼ると迷いやすくなる」という俗説を信じている人に会いました。そして、いったん俗説を信じてしまった人を説得するのがいかに困難か痛感しました。信じ…

『はなまるマーケット』方向音痴克服法 − 前半トンデモ後半マトモ、激しすぎるコントラスト

2013年10月7日、TBS系列のテレビ番組『はなまるマーケット』内のコーナーで、「方向音痴克服法」の企画が放送されました。詳しい内容は、下記リンク先で読むことができます。 ・七転八起 [はなまるマーケット] 方向音痴 克服法 10月7日 地図アプリ Map Fan e…

『あさイチ スゴ技Q もう迷わない!方向オンチ克服法』 − 良番組だが気になる点も

2012年7月24日、NHK総合『あさイチ』で、方向オンチ克服法が特集されました。 放送内容については、番組公式ホームページ上で確認できます。 ・『あさイチ』公式ホームページより スゴ技Q もう迷わない!方向オンチ克服法 http://www.nhk.or.jp/asaichi/20…

『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(4) − メンタルローテーションの過大評価

関連過去記事 『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(1) − 内容要約 『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(2) − 目印は大事 『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(3) − 番組内の実験について 番組内容の要約は、第1回記事を参照してください。以下、番組内容…

『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(3) − 番組内の実験について

※このエントリを書いている3月2日時点で、当該番組がまだ放送されていない地域があります。以下ネタバレを含む記述なので、番組を未見の人はご注意ください。 関連過去記事 『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(1) − 内容要約 『所さんの目がテン! 方向音…

『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(2) − 目印は大事

※このエントリを書いている2月28日時点で、当該番組がまだ放送されていない地域があります。以下ネタバレを含む記述なので、番組を未見の人はご注意ください。 番組公式ホームページが更新されていました。該当放送分をリンクしておきます。 ・所さんの目が…

『所さんの目がテン! 方向音痴特集』(1) − 内容要約

2012年2月18日、日本テレビ系列において、『所さんの目がテン! 方向音痴特集』が本放送されました。放送日時は地域局によって異なり、このエントリを書いている2月26日現在、まだ放送されていない地域もあります。 番組内容の概要は、下記リンク先で見るこ…

地図をクルクル回す人は、なぜバカにされるのか?

※ このエントリは、地図を正置(整置)してみよう!をお読みいただいたという前提で書いています。 地図を進行方向に合わせて回す人は、方向音痴で地図が読めない こんな俗説を聞いたことのある人は多いでしょう。人前で地図を回しながら読んで、バカにされ…

なぜ信じてしまうのか?

これまで、地図読み・ナビゲーションにまつわる様々な俗説を見てきました。それらの中には、「男は距離と方角で指示すると迷いにくいが、目印で指示すると迷いやすい」みたいに、少し考えただけですぐにおかしいと気付くような話も含まれているにもかかわら…

『NHKスペシャル 女と男』(4) − ナビゲーションと古人類学と

関連過去記事 『NHKスペシャル 女と男』(1) − 概要 『NHKスペシャル 女と男』(2) − 内容要約 『NHKスペシャル 女と男』(3) − 方角・距離・目印 番組中の地図読み・ナビゲーション関連部分の要約は、第2回記事を参照してください。以下、番組内容からの抜粋は…

『NHKスペシャル 女と男』(3) − 方角・距離・目印

関連過去記事 『NHKスペシャル 女と男』(1) − 概要 『NHKスペシャル 女と男』(2) − 内容要約 番組中の地図読み・ナビゲーション関連部分の要約は、前回記事を参照してください。以下、番組内容からの抜粋は青字で記載します。 地図読み・ナビゲーション関連…

『NHKスペシャル 女と男』(2) − 内容要約

関連過去記事 『NHKスペシャル 女と男』(1) − 概要 『NHKスペシャル 女と男』の地図読み・ナビゲーション関連部分は、前回記事の最後二つのリンク先に詳述されていますが、確認を兼ねて、番組内容を青字で要約しておきます。 カナダ・レスブリッジ大学のデボ…

『NHKスペシャル 女と男』(1) − 概要

2009年1月、NHK総合において、『NHKスペシャル 女と男〜最新科学が読み解く性〜』が、3回シリーズにて放映されました。 ・NHK ONLINE 女と男〜最新科学が読み解く性〜 http://www.nhk.or.jp/special/onair/woman_man.html この番組は大変好評だったらしく、…

男は方角と距離で指示すると迷いにくいが、目印と左右で指示すると迷いやすい?

男性に道順を指示するとき、方角と距離で指示すると迷わず目的地に着きやすいが、目印と左右で指示すると迷いやすくなる。これは科学的に実証済みで、原始時代に狩猟をしていた男性は、方角と距離を把握する能力が発達したのだ――まことしやかにこんなことを…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (5) − ナビゲーションと地図

関連過去記事 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (2) − 男脳・女脳テスト 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (3) − 男は狩りをしない 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (4)…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (4) − 空間能力と地図

関連過去記事 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (2) − 男脳・女脳テスト 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (3) − 男は狩りをしない 書籍『話を聞かない男、地図が読めない女』文…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (3) − 男は狩りをしない

関連過去記事 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (2) − 男脳・女脳テスト 男と女が異なる進化をしてきたのは、その必要があったからだ。男は狩りをして、女は木の実や果実を採った。男は…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (2) − 男脳・女脳テスト

関連過去記事 『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ 書籍『話を聞かない男、地図が読めない女』に収録されている「男脳・女脳テスト」(文庫版p86〜p91)は、非常に人気があるらしく、ウェブ上でも数多くの診断サイトが見つかります…

『話を聞かない男、地図が読めない女』 (1) − 影響力の絶大さ

地図読み・ナビゲーションにまつわるヨタを撒き散らした最大の功績者(?)といえば、文句無しに,書籍『話を聞かない男、地図が読めない女』でしょう。影響力の大きさだけは、群を抜いています。 『話を聞かない男、地図が読めない女―男脳・女脳が「謎」を…

方向音痴な人は、本当に動くものを目印にしているか

例えば、算数の苦手な小学生がいるとします。算数の授業が終わったあと、その子に、どんなことを覚えていたか質問したところ、 「校庭でよそのクラスの子がサッカーをしていた」 「隣の席の子がノートにマンガを描いていた」 などと答えたとします。だからと…

研究結果は如何にして不正確に広められるか

前回の記事では、ドリーン・キムラの研究を紹介しましたが、これが大手メディアや口コミによってどう歪曲されて広まっていくか、格好の事例が存在します。フジテレビ系列で1999年2月4日に放映された『江角マキコの恋愛の科学』です。 ・『江角マキコの恋愛の…

ドリーン・キムラ − 何を調べているのかさっぱりわからない「実験」

道順を覚えるとき、男は方角と距離を正確に把握し、女はランドマーク(目印)で把握する。 かなり多くの人が信じている俗説です。この俗説の出所となったのは、カナダのウェスタンオンタリオ大学のドリーン・キムラが1993年に実施した実験であると推測されま…

「自称・地図が読める人」は当てにならない

ごく当たり前のことですが、自己申告というものは、あまり当てにならないものです。能力調査をする際には、被験者本人の自己評価ではなく、他者からの測定可能なテストによる客観評価を採用したいものです。 ところが、自己評価のみで地図読み能力の調査を済…

単純能力の高さは、必ずしも複雑能力の高さを意味しない

1,234×5,678=? 薄型のポケット電卓でもできる簡単な計算ですが、暗算で5秒以内に正答できる人はそう多くはいないはず。 人間は、こんな簡単な計算もろくにできないくせに、はるかに難しいはずの抽象思考ができます。現在の技術では、抽象思考を機械にやらせ…