これまで、踏み跡の無い山中でのナビゲーション説明に重点を置きすぎました。しかし、「ナビゲーション」といえば、大抵の人は、道路上でのナビゲーションを思い浮かべるでしょう。そんなわけで、今回は道路上ナビの話です。
道路上で道を間違えるとすれば、ぶっちゃけ曲がる場所を間違える以外にあり得ません。そんな道路上ナビゲーションのために徹底的に合理化された地図が、カーラリーなどで使われるコマ地図(コマ図)です(以下、表記を「コマ地図」に統一します)。どんなものかは、下記リンク先を参照してください。
・ムニャムニャ林道哨戒のウェブページより コマ図
http://www.geocities.jp/kazudt/page014.html
・コマ地図の説明
http://www.skz.or.jp/ryu/car/rarry/
・ 北関東ミステリードライブのウェブページより コマ地図①
http://www.ueharaweb.com/MAP1.htm
コマ地図の特徴を挙げておきます。
1.方角の情報が一切記載されていない。
2.コマにより縮尺はまちまち。
3.常に進行方向を上に表記。
4.曲がる場所の目印を詳しく記載。
コマ地図は、道路上ナビに必要なことはきちんと記載し、且つ不必要なことは記載しない合理的な地図です。だからこそ、道路上ナビの極意についてのヒントが見出せるわけです。項目ごとに見ていきましょう。
1. 方角の情報が一切記載されていない。
極論すれば、東西南北など全くわからなくても道路上ナビはできます。どのみちコンパスでも無ければ正確な方角などわかりませんから、不正確な方角情報は判断材料のメインには使えず、補助情報としてしか使えません。
2.コマにより縮尺はまちまち。
地図確認場所の目印さえきちんとわかれば、縮尺の正確さも大して重要でなかったりします。
なお、コマ地図には、スタート地点もしくは前のコマからの距離が記載されていますが、もちろん感覚で距離を判断せず、計器を使用します。本格的なラリーでは、ラリーコンピュータ(略称ラリコン)で距離を計測しますが、一般には車の距離メーターを見ます。
3.常に進行方向を上に表記。
道路上ナビにおいても正置は重要です。車の運転席(または助手席)から見える風景とコマ地図の向きが一致することで、判断ミスを防ぐことができます。
4.曲がる場所の目印を詳しく記載。
曲がる場所さえ間違わなければ、道路上ナビは完璧です。そのためには、曲がる場所の目印情報をきちんと押さえておく必要があります。簡素でいて、しかし必要な目印情報はきちんと記載されています。
道路上ナビのコツが掴めたでしょうか。
- 東西南北より前後左右のほうが大事。
- 距離メーターを活用しよう。
- 進行方向が上にくるよう地図を回そう。
- 曲がり角での目印は重要。