一般に、方向音痴だと評される人とは、以下のような特性を持つ人のことでしょう。
- 何度も通ったことのある道を覚えていない。
- 来た道を戻れない。
- 事前に道順説明を受けても、初めて行く場所にうまく辿り着けない。
- よく行く場所であっても、いつもと違うルートを使うと辿り着けない。
- 間違ったルートに入ったら、正しいルートに復帰できない。
- 地図の見方がわからない。
これらの特性は、認知症などの病的な(「病的な」という言い方に語弊があるなら、「特異な」と言い換えてもいいでしょう)状態の人にも見られるもので、視空間認知能力の障害であると考えられています。ただし、明らかに特異なケースと、単なる訓練不足もしくは道順を覚えることに無関心なケースとを混同すべきではないでしょう。